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Wave of Aroma

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 ラベンサラの謎 その2「ラヴィンツァラの家族」編

大きく時間が空いてしまいましたが、前回記事『ラベンサラの謎』の続きです。

かつての「ラベンサラ」こと、現「ラヴィンツァラ(ラビンサラ)」は、

学名を Cinnamomum camphora(キンナモムム カンフォラ)という

クスノキ科の植物の木(と葉)から採れる精油の、

ケモタイプ「シネオール」です。




ケモタイプというのは、同じ学名の、つまり全く同種の植物でも

産地や生育環境により、抽出される成分の配合が大きく違っている精油を

タイプ別に分けたもののことです。

よく知られているものでは、ローズマリーやタイム、バジルなどに、

ケモタイプの精油が何種類か存在しています。




Cinnamomum camphora のケモタイプは他に、

・クスノキ(ケモタイプ「カンファー」)=日本名「楠」

・ホーウッド(ケモタイプ「リナロール」)=日本名「芳樟(ほうしょう)」

があり、ホーウッドはさらに同じ樹木の葉を蒸留した

「ホーリーフ」という精油もあります。



楠も芳樟も、日本で見ることのできる樹木です。

日本や中国、台湾など東アジア一帯で見られますが、

原産は中国という説が強いようです。



日本にもとから自生しているのは楠のほうです。

よく、神社などに立派な古木があるのを見かけますよね。


kusunoki1.jpg


こちらは、太宰府天満宮にある大楠です。

樹齢一千年とも1500年ともいわれている、本当にりっぱな大樹です。


kusunoki2.jpg




楠は大きく育ち、採れる精油は樟脳(しょうのう)と呼ばれる

ケトン類のカンファーが多く含まれています。

樟脳は日本でも近年まで、衣類の防虫剤としてタンスに入れて使われていましたね。

独特のツーンとしみとおるような鋭い香りを持っています。

カンファーは「カンフル」ともいわれ、

神経を刺激して活性化させる芳香成分です。



芳樟のほうは、楠よりも幹のほっそりとした樹木です。

同じ地域でも生育しますが、楠の変種とされています。

採れる精油の成分・香りは全く違い、70%以上も含まれていることもある

モノテルペノール類のリナロールの、すっきりとした甘い香りが特徴。

リナロールは、ラベンダーにも含まれる、リラックスに役立つ芳香成分です。

何がどう変わって、こんなに違う成分になってしまうんでしょうね!?



対して、ラヴィンツァラ。

これは、Cinnamomum camphora の中でも、

マダガスカルに自生している木だけから採れる精油です。



ラヴィンツァラの精油は、1,8-シネオールが50%以上を占めています。

1,8-シネオールは別名ユーカリプトールとも呼ばれ、その名の通り

ユーカリ精油に特徴的な、スーッとした香りの成分です。



それでユーカリと同じように、呼吸器のトラブルを解消したり

筋肉痛を和らげたりなどに活用できるのですが、

ラヴィンツァラの精油の香りはユーカリのそれよりも甘く、優しく

そして大地の暖かみというか、力強さも感じるものとなっています。



cinnamomum-camphora.jpg


クスノキ、ホウショウ、ラヴィンツァラ。

すべて同じ植物なのに、こんなにも香りや作用が違っていて、

生命の奥深さを感じますね。



ところで、ケモタイプのある精油は

たいてい主成分や、特徴的な成分の名前を冠して、

「CT(ケモタイプ)○○」とか「○○タイプ」などを

植物名のあとにくっつけて呼ぶのが普通なんですよね。

例えば「ローズマリー・CTシネオール」とか。



でも、ラヴィンツァラのご家族の場合、それぞれ先に別の名前がつけられていて

そっちのほうが馴染んでしまっているため、

今は仕方なしに(?)

ラヴィンツァラ(Cinnamomum camphoraのシネオールタイプ)

というように、カッコ書きで学名引っぱりだしてきて言う、

みたいな感じになっているようです。



前回、今回と記事にまとめてみて、

Cinnamomum camphoraのファミリーのことが、ようやく頭の中で

すっきり整理できました。

本当に、日々勉強でございます。

 

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